「そろそろ、うちの子も三輪車にのる時期かな…」と考えたとき、同時に「キックバイクなどがあるなかで、そもそも三輪車は必要なのか?」と疑問に思われていませんか。三輪車よりもペダリングする必要のないキックバイクのほうがかんたんにのれそうに感じるかもしれません。
しかし、三輪車にしかないメリットがあるのも事実です。筋力や体幹など総合的な運動能力を幼い頃から鍛えたいなら、三輪車がおすすめです。この記事では、三輪車のメリットや注意点についてご紹介します。
目次
子どもに三輪車は必要!三輪車にのるメリット6つ
子どもに三輪車が必要かどうかでいえば、必要です。具体的には6つのメリットがあり、子どものこころとからだの成長をサポートします。
1:体幹が鍛えられる
2:バランス感覚、筋力がつく
3:自転車への移行がスムーズにできる
4:筋力だけじゃなくこころも育む
5:ベビーカータイプや補助棒つきなど種類がたくさん
6:折りたたみ式にすれば収納場所にも困らない
①体幹が鍛えられる
三輪車にのるときには、座った状態で姿勢を保つ必要があり、自然と体幹が鍛えられます。体幹は床のモノを拾うためにしゃがむとき、そして、立ち上がるとき、歩くときなど日常生活の基本的な動作に関係するものです。
とくに三輪車では、下半身と上半身をつなぐ「腸腰筋」が鍛えられます。これはからだ全体の運動機能に関わる筋肉で、鍛えることによって運動神経の向上が期待できます。
運動神経は6才までに90%ほど成長するといわれており、三輪車にのることで効率的に運動神経を高められます。
②バランス感覚、筋力がつく
三輪車で進むためにはしっかりとペダルをこぐ必要があります。ペダルをこぐ力の入れ方は子どもにとっては難しく、最初はうまくいかないかもしれません。しかし練習を続けることでこげるようになり、自転車へスムーズに移れる筋力がつきます。
また、三輪車に座ってハンドルを握る姿勢は、腕や背筋など上半身全体の筋力を使い、傾かないようにバランスを取るため、体幹やバランス感覚が養われます。
さらに方向転換でハンドルを切るときには、目でみた方向へ正確に手を動かす必要があるため、目と手の協応動作の向上にもつながります。
③自転車への移行がスムーズにできる
三輪車で遊ぶには、上半身の姿勢を保ち、ハンドル操作をしながら、下半身はペダリングするというからだの動きが必要です。この動きは自転車にも応用でき、三輪車にのったことがなかったり、キックバイクしかしたことがなかったりする子どもに比べてスムーズに自転車へ移行できます。
とくにペダルをこぐ動作は子どもにとっては難しいものなので、三輪車でペダリング経験を積んでいることは自転車へ移行がしやすいポイントです。
④筋力だけじゃなくこころも育む
三輪車にのることは、筋力だけじゃなくこころも育みます。
三輪車にのって、すぐにペダルをこげて思うような方向へ進めるわけではありません。うまくいかないなかでも諦めず、からだの力を頑張ってつかうことでペダルをこげるようになり、進みたい方向へ進めるようになります。その試行錯誤したあとにうまくいった経験は、子どもに達成感や自信を与えます。
さらに、お友達と一緒に追いかけっこしたり、競争したりして他者と関わりながら遊ぶことはこころの発達にもつながります。
⑤ベビーカータイプや補助棒つきなど種類がたくさん
三輪車には、ベビーカータイプや補助棒つき、サンシェードつきなどたくさんの種類があります。
とくにベビーカータイプはシートベルトやガードなど安全面に配慮した機能がついており、1才になったばかりの子どもでも安心して三輪車にのせることができます。さらに成長にあわせてパーツを変えていくことで通常の三輪車となり、長く使える点もメリットです。
補助棒つきの三輪車はパパ・ママが進む方向をコントロールできるため、子どもが勝手にどこかへ行ったり、知らないまま危険な方向へ進んでいったりすることを防げます。
⑥折りたたみ式にすれば収納場所にも困らない
三輪車には折りたたみ式のものもあります。折りたたんでコンパクトにできるため、スペースの狭い賃貸マンションでも収納場所に困りません。
また車で移動して遊びにいくことが多ければ、トランクに積み込みやすいメリットもあります。
三輪車にのるときの注意点・デメリット
ここまで三輪車のメリットをご紹介しました。しかし三輪車には注意点・デメリットもあります。
①車体が重く、持ち運びしづらい
三輪車はキックバイクに比べると車体が重く、ペダルをこいで進むには力が必要です。そのため、三輪車を選ぶときはできるだけ軽量なものがおすすめです。軽いほうが、子どもが遊びやすいだけでなく、持ち運びもしやすいですよ。
ただ、軽い三輪車でもかさばる点はデメリットです。三輪車を車のトランクに積んで遊びに出かけたり、手で持っていったりすることが多い場合には、折りたたみ三輪車を選ぶことをおすすめします。
②キックバイクなどと比べるとのりこなすのが難しいことも
三輪車は自分でペダルをこがなければならないため、地面を蹴って進めるキックバイクなどに比べてのりこなすことが難しいかもしれません。
のり始めてすぐにのりこなせるようにはならず、何度も練習が必要です。「がんばっているのにこげない」と途中で嫌になって、三輪車にのらなくなる可能性もあります。
実際どれくらいの家庭で三輪車を使ってるの?
アイデスが全国600世帯を対象にしたアンケート調査をもとに、三輪車の所有率、買うタイミングやきっかけ、購入で重要視するポイントを解説します。
まず三輪車の所有率については、全体の半数近くである46.8%が持っている結果でした。キックバイク(ペダルなし自転車)の所有率は全体の27.5%で、三輪車を持っている世帯のほうが1.7倍多いことが分かります。
また満足度は95%と高く、とくに「子どもの運動能力向上に役立つこと」や「自転車にのる前の練習になること」が三輪車への期待ポイントとしてあがっています。
三輪車を買うタイミングやきっかけ
三輪車を買いたいと考え始めたきっかけは「公園でほかの子が使っていた」が1位で36.9%、「お店で実物を見た」が2位で24.6%でした。
このことから、実際の商品を見ることが購入につながっていることがわかります。
三輪車購入で重要視するポイント
三輪車購入で重要視するポイントは「安全性」が72.2%で、続いて、「機能性」が44.3%、「値段」が40.3%でした。
子どもがはじめてつかうのりものということもあり、機能や価格よりも安全性を考えて購入しているといえるでしょう。
三輪車<自転車になってきた背景
アンケート結果では三輪車のほうが高い所有率でしたが、徐々に三輪車の所有率は下がり、自転車の所有率が高まってきています。その背景には「ライフスタイルの変化」と「三輪車にのって遊べる場所が少ない」の2つがあります。
ライフスタイルの変化
かつては一軒家に住む家庭が多く、公園のほか自宅の庭で三輪車遊びをしていました。しかしマンション住まいする家庭が増えた結果、庭がなく収納スペースも小さいため、場所を取る三輪車よりもコンパクトな自転車を選ぶ家庭が多くなりました。
ペダルのつけ外しがかんたんな自転車が販売され、幼い頃から長く使えることからも自転車を選ぶ理由につながっています。
三輪車にのって遊べる場所が少ない
最近、三輪車ののり入れを禁止する公園が増えてきています。そのため三輪車は家の前の道路ですこし遊べる程度で、競争したり追いかけっ子したりするような遊び方ができるのは保育園や幼稚園の運動場だけということも多いです。
三輪車で遊べる場所が少ないことから、最初から三輪車ではなく自転車で遊ぶようになってきています。
まとめ
三輪車のメリットや注意点・デメリットを解説しました。「1~2才からいきなり三輪車を買い与えるのはどうなんだろう」とためらわれていたかもしれませんが、三輪車にしかない魅力をわかっていただけたのではないでしょうか。
筋力・体幹・バランス感覚など、総合的な運動能力の基礎をつくるために三輪車はぴったりののりものです。ぜひ子どもの身長や体格に合った、ぴったりの三輪車を用意してあげてください。
アイデスでは、品質管理にこだわった三輪車をつくっておりますので、実際にお店でのってみてくださいね。
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